お口と全身疾患について
2017.11.06
全身疾患を引き起こす歯周病
歯周病とは、歯周組織に発生する疾患の総称です。
歯周病のうち、歯肉に炎症が起こっている状態を歯肉炎(しにくえん)、他の歯周組織にまで炎症が起こっている状態を歯周炎(ししゅうえん)といい、これらが二大疾患となっています。
放っておくと、最終的には歯が抜け落ちてしまう恐ろしい病気です。
歯周病はプラークの中の細菌が原因であることが知られています。
また、以下のようなものが歯周病の進行を早める要素とされています。
- 喫煙
- 過度の飲酒
- 食習慣
- 歯間部清掃用器具(歯間ブラシ、フロス等)使用の有無
- 定期歯科健診・受療の有無
- 歯磨き回数 ・・etc
歯周病がひどくなると、菌が全身に回り、全身疾患を引き起こす可能性があります。
最近の研究では、糖尿病、心臓血管病、低体重児出産・早産などが歯周病に関連する疾患とされています。
また、肺炎、骨粗しょう症、腎炎、関節炎、発熱などへの関連も疑われています。
歯周病と予防歯科
また、歯周病の改善には、日々のご自宅での口腔ケアも大切です。
最近、TVやCM、雑誌等で「予防歯科」という言葉が多く取り上げられています。
予防歯科とは、その言葉どおり、虫歯や歯周病からお口を未然に防ぐことをいいます。
虫歯や歯周病等は、一度治療したからといって、永久にかからなくなるわけではありません。
しかし、「悪くなったから治療に行く」の繰り返しでは、時間や費用がかかるだけでなく、歯自体を失ってしまうこともあります。
大切なご自分の歯をいつまでも健康なまま残すために、「予防歯科」を心掛けましょう。